みんな苦手な”~ times (倍)” だけど割り算?の文章問題

先週末は息子の野球トーナメントの遠征でアリゾナまで6時間のドライブでした。

泊りがけになるので生後4カ月になる子犬も初のロングドライブ。車酔いしたり騒いだりしないか心配でしたが車中は寝ていることが多く予想以上にスムーズな旅でした。息子の野球チームは優勝!夏にフロリダで開催されるビッグトーナメントへの出場権を獲得することが出来ました。アメリカのトラベルチームで野球をやると、ほんとお金も時間もかかります。数百ドルのバットにグローブに、飛行機代を含めた遠征費に…。トラベルボールは破産への第一歩、なんてジョークも身に沁みます。

さて、今日は算数の文章問題です。

目次

掛け算なのか割り算なのか?ひっかけ文章題

文章問題が苦手な子は、目に入った数字を適当に足したり、掛けたりしてしまうことが多いです。

低学年までのストレートな文章問題ならそれで正解を出せるのですが、中学年・高学年になるとそうはいきません。掛け算のように見えて割り算だったり、足し算のように見えて引き算だったり。

ではどうしたらいいのでしょうか?

文章題の鉄則は、書かれている情報をテープ図にあらわすことです!

例えば日本で中学受験向けの勉強をしてきたお子さんなどは、図示する癖がついている事が多いのですが、そうではない場合、情報を整理する、視覚化する、といったプロセスに慣れていません。まずは簡単な問題でも図に表す練習をしていくことが大事です。

そもそも、内容を正しく理解していないと図に表すことができません。逆に図に表せれば式もたてやすくなります。

この、図に表す(視覚化)の過程は、中学・高校でAlgebraやGeometryなどに進んでも大変役立つ方法です。低学年のうちから意識的に視覚化の癖をつけていきましょう。

例えば、こんな問題。

Amy and Beth have 1,240 stickers in all. Beth has 4 times as many stickers as Amy. How many stickers does Beth have?

1,240という数字と4 times (4倍)という数字が目に入った途端に、1,240×4 という計算をしてしまう生徒さんが多くいます。

でも、違いますね。まずは、しっかりとテープ図に表してみましょう。

こんな絵がかけますよね?

こういう風に書ければ、まず四角1つ分の大きさを求めるために

1,240÷=248

という計算が必要だと分かります。この「5」という問題文には直接書かれていない数字を図示することで導き出すことができます。そして、Bethは四角4つ分持っているので、248×4=992 という答えにたどりつきます。

この図に表すというプロセスが文章問題を解くうえでとても大事です。

授業で間違えた答えが出てきた時に、私は必ず「どうしてそう思う?」と生徒さんに尋ねます。その回答次第で、正解まで遠いのか近いのか、次は自力で解けるかが分かってきます。目的は「次は自分で解けるようにする」ことですから、図示しながら説明した後に、図を消して自力で再度書かせる作業をすることも多くあります。今見たものでも、自分で書くとなると結構書けないものです。

この図に書いてみる、を繰り返していくと、生徒さんも「図に表す」という作業が癖になってきます。学年が進んで関数の勉強をする時も、特に2次関数などは単なる式としてとらえるのでではなく、図(グラフ)として視覚化する癖が非常に役立ちます。

オンラインの授業でも、生徒さん自身が教材やホワイトボードに書いて共有できるようにしているので、そばについて教えているのと大差ありません。低学年の生徒さんは、先生みたいに自分がスクリーンに書ける、というのが学習意欲を高めるようで、嬉々として書きこんでくれます。テクノロジーの進化で楽しい授業が出来て感謝です。

今日は、低学年のうちから癖にしておきたい「視覚化」のお話でした。

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