読解力を養成する方法 「本好き」と「読解力」の関係は?

小さな頃からの読み聞かせのおかげで息子は本が大好きな子に育ったわけですが、

「本を読むのが好きな子」はみな「読解力がある」のでしょうか?

「読解力」をシンプルに「内容・筆者の意図を理解し、読解問題で正しい答えを選ぶことができる力」と義した場合、これは100%イコールにはならないでしょう。この点について今日は少し掘り下げたいと思います。

目次

文章を読み切る力があるかどうか

読解問題を苦手にする子の大半は、まず問題に出された文章を読み切ることに第一の難関があります。ここロサンゼルスで日本人の子供たちに勉強を教えていて面白いのが、彼らの「日本語(国語)」と「英語」の文章に対する姿勢の違いです。

英語が強い、英語を読み慣れている子が圧倒的に多いので、英語の長文に対してはすんなり取り組めるのに、国語となると10行程度の問題文でも「うへ~っ」となります(笑)。これは「読みなれていないから苦手」ということにつきるでしょう。ですから、読解問題を得意にするためには、まず文章を読み切る力をつけることが必要です。読解問題を解くにあたり、本好きな子が有利な点はここにあります。まずは普段からたくさん活字に触れて読み慣れて、最初のハードルを下げる事が大事です。

読解問題を解くコツを知っているか

では「本好きな子=読解問題で高得点を取れる子」がなぜ100%成り立たないかというと、読解問題には解き方のコツがあるからです。本を読んで感動する、想像を膨らませる・・・そういう読書の本来の醍醐味は素晴らしいものですが、丸バツの判定をつけなければいけない読解問題は読書とは少し違うものです。

読解問題を解くには

筆者は何が言いたいのか、論理的に読み取れる事は何か

こうしたことを「読み解く力」が必要になります。「うちの子、読解問題で間違いが多くて…」や「読解問題が苦手で苦手で…」と悩んでいるママにまずおすすめしたいのは、

それ、どこに書いてあった??

とお子さんに聞いてみることです。

読解問題でバツが多い子は「なんとなく」読んでいるので「ここにこう書いてあった」と答えることができません。聞かれて初めて「えっと・・・」と探し始めるケースが多いのです。

大事な事は「ここにこう書いてあるからこの選択肢を選んだよ」と言えるようにすることです。どこに書いてあったか、を意識して探すようにするだけで、ずいぶん正答率があがるはずです。読解問題は、「あなたの感想」ではなく「どう書かれていたか」です。

ひっかけ選択肢を見抜けるかどうか

次は「書いてあることそのままだけれど、問題の主旨からは外れているひっかけ選択肢」にひっかからないようにすることです。

「筆者の一番言いたいことは何ですか」という問題で、文中の言葉をそのまま使ってあるものの「一番言いたい事」ではない選択肢を選んでしまう間違いがよくあると思います。その場合、まずは「書いてある箇所を見つけられた(チェックした)」点を褒めてあげてください。その上で

「それが一番言いたい事かどうか」という点を考えるのが次のステップ

問題の難易度が高くなればなるほどこの「ひっかけ選択肢」が見破りにくいので、これは時間をかけて徐々にできるようになっていけばよいと思います。テスト云々を別にしても、この「筆者が最も言いたい点を読み取る力」は一番養いたい力ですからね。

では、どうしたら筆者が最も言いたい点を読み取れるようになるのでしょうか?

おすすめは、

番大事な一文探しゲームです!

学校からのお知らせでも、雑誌の記事でも、新聞でも、本でも、何でもいいのですが、説明文を読む時に「一番大事な一文探しゲーム」をします。段落がいくつかあるような文章であれば、段落ごとに一番大事な文章を探します。

息子と私の意見が一致したときは「だよね~!」と言って二人とも正解、違う意見だった場合はどちらが良いか意見を出し合うことも、これまた遊び感覚でやれば盛り上がります。

こうして選んだ文に接続語や補足情報を補ってうまくつなげてやれば・・・

ほら!要約の骨子が出来上がり!

いきなり「文章を要約して」と言うと「え・・・」となりますが、この「大事な一文探しゲーム」を時々していれば、大事な文章を見つけることに慣れてきます。

小説の場合は「主人公の感情が分かる文をたくさん探せた人が勝ちゲーム」も良いと思います。

これは「たくさん探せた方が勝ち」というルールにして、たくさん探す練習をします。例えば「こぶしを握り締めた」「目をそらせた」などの文章は直接感情を書いていませんが、何らかの感情が隠れていますよね。それを読み解く練習になります。

「たくさん探した方が勝ちだよ~」というだけで子供ってガゼン燃えたりしませんか?

たくさん探せた人が勝ちだよ~!というだけで子供はガゼン張り切ります

説明文は「大事な一文探しゲーム」

小説は「感情が分かる文探しゲーム」

そうやってゲーム感覚を取り入れながら、これからの人生において役立つ読解力をつけてあげられたらいいな、と思います。

ご自宅で時間がなかなか取れない方は、オンライン家庭教師で読解問題を得意にしちゃいましょう!

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