ロサンゼルスの小学校 日本との5つの違い

アメリカの公立小学校に息子が通い始めて3年。同じ小学校でも日本とロサンゼルスではこんなに違う!

経験して分かった日米の小学校の違いを5つご紹介します。通わせてみると意外な点が違っていて勉強になります。

  学年の区切りやお休みの日が学区によって異なる

これは一番驚きました。まず学年の区切りについて、息子の学区は小学校は5年制、中学は3年制、高校は4年制。日本でいう小6になるともう中学校 (middle school) に通う事になります。高校は日本では義務教育ではありませんがこちらは高校まで義務教育です。シアトルなどでは小学校が6年・中学が2年・高校が4年です(学区により異なる)。

また、これも驚いたのですが、お休みの日が学区によってかなりバラバラ。学区特有のお休みも多いし、隣の市と夏休みの始まりや終わりが1~2週間ずれています。日本では隣の学区と夏休みの始まりがずれているなんてことはありませんよね。

時間割や教科書がない!

これまた驚いたのですが、1時間目国語、2時間目算数・・・のような時間割がありません。先生の頭の中ではこの時間にこれをする、というプランはありますが、生徒や親に配布される「時間割」はないことが多いです。そのため、前の時間のワークが終わらないとそのまま続けてやるなどの自由が利きます。日本では「1時間目の算数が終わらなかったから2時間目も算数やるぞ」なんてことはありませんものね。

それから、指定の教科書もありません。高学年になってテキストブックを使うにしても非常に分厚いので家に持ち帰ることはあまりありません。そのため「一体何をどこまで勉強しているの?」というのが親には分かりにくいのが難点です。特にアメリカの学校を経験した事がない私のような親にはやっかいです。

そこで困った私は、積極的にボランティアをやってクラスの様子を見たり、先生にアドバイスをもらったりするようにしています。「アメリカの教育システムは自分が未経験なのでよく分からない。教えて欲しい。」と先生に伝えています。

ここポイントなのですが、カリフォルニアには様々な人種の方がいて「アメリカ経験値」も人によって様々なので自己主張しないと分からない世界なんです。

例えば日本の小学校に他の国の子供がいたら「きっと不慣れだろうな」と気にかけてくれると思います。でもカリフォルニアには様々な人種がいて、例えば外見は日本人でも何世代も前からアメリカに移住していて、本人も親も英語ネイティブ、逆に日本語は話せない、なんて方もたくさんいらっしゃるんです!だから積極的に「経験値ものすごく低いです」アピール(笑)をしておく必要があります。

そしてアピールするだけでは不十分なので、積極的に自分から情報を得る努力も必要です。

ご参考までに私がやっていることは

  • クラスで使うテキストブックがあれば事前にちょっと先生から借りてコピーを取る
  • 同じ教材をアマゾンで買う
  • アメリカの子供たちが読む人気の本を教えてもらう

そうすることで先生も気にかけてくれるようになり、機会があるごとにアドバイスをくれるようになります。

アメリカの学校で素晴らしいと思うシステムが親のボランティアです。日本の場合、授業参観日ぐらいしか授業を見る機会がありませんが、アメリカでは親のボランティアが盛んで親が結構学校に自由に出入りします。特にうちの息子の通う学校は、親がシフトを組んでボランティアをする学校なんです。月に3回ほどシフトが割り当てられ、担当の日は4時間ほどボランティアをします。クラスに入って子供たちが集中して取り組めているか見回ったり、コピーを取ったり、たまにグループ(班)をまかせられて一緒にリーディングしたりします(これはきつい・・・笑)。もちろんすべて英語なので大変なんですが、自分の子供がクラスについていけているか、どんな友達と遊んでいるかなど間近で見ることが出来るのでありがたい機会です。子供にとっても親がクラスに来てくれるのはうれしいですよね。ただ、ネイティブの子供達に容赦なく話しかけられて理解できず情けない思いをする・・・これはもう何度も経験しています。慣れるしかありません。ママも頑張ります!

文房具は年初にまとめて親が分担して買う

アメリカの学年の始まりは8月末~9月。新学年が始まる前、夏の終わりごろに担任の先生から「この文房具買ってもってきてねリスト」が渡されます。鉛筆、消しゴム、ティッシュ、ハンドソープに至るまで、クラス内で使うものはみんなで持ち寄ります。ところがこれが最初はちょっと難しい。例えば、鉛筆1ダース、マジック6色、小さいスティックのり5本…などなどずらりと20アイテムぐらいリストされています。しかも、〇〇メーカーの紫色の△オンスののりが望ましい (recommended とかpreferable) とか、先生の好みのブランドまで書いてあるので、アマゾンとにらめっこ!です。アマゾンもさすがなもので1個だけ欲しいのにたいてい5個セットとか…。この時期、家には文房具があふれます。

 体育や音楽は担任が教えない

これは息子の学校の校庭です。奥には野球フィールドが3つもありとても広いです。この校庭で体育(PE)をやるのですが、PEや音楽は担任ではない専任の先生が教えます。学校がこうした先生を雇用しないといけないので、予算の少ない学校では体育や音楽の回数が少なくなってしまったりするようです。日本のように体操着がないので、フリフリのスカートでやっている女の子もいます。全体的にゆる~いです。日本のようにピリッとしていません。運動に・・・なっていません。息子の学校の体育の先生は、メインの女性先生1名、サブの女性先生1名です。

そういえば、先日息子に「日本の学校には体操着というものがあって体育の前には着替えるのよ」と教えたら、「え~恥ずかしいね?!」というので「男の子と女の子、別々の教室で着替えるから大丈夫」と言ったら「peek (のぞき見)していいの?」と。もちろんダメだよと言っても、「でも見つからなかったらどうなの?怒られないでしょ、大丈夫でしょ?」としつこい。関心はそこですか・・・。

 カフェテリアでアイスも食べられる

これはランチメニューです。ドミノピザ、照り焼きビーフ、コーンドッグ(アメリカンドッグ)なんかがありますね。残念ながら日本の給食のように栄養バランスが整ったものではありません。サラダバーが置いてあるのですが、そこは小学生ですから健康を考えてしっかりサラダを食べる子は…。ランチの前、10時半ごろにはスナックタイムという軽食タイムが一度あり、自宅から持ってきたフルーツやクラッカー、ヨーグルトなどを食べます。ランチを食べた後にカフェテリアでアイスまで買えちゃうのにはびっくりです。$1を握りしめて「アイスくださーい」と子供たちが来るのはかわいいですけど。また、嫌いなものを無理して食べる習慣がないので残したものをポンポンごみ箱に捨てていくのは衝撃でした。残さず食べましょう!とかそういった標語がそういえばありませんね。

以上、面白い違い5つをご紹介しました。まとめると↓

 学年の区切りやお休みの日が学区によって異なる

時間割や教科書がない!

文房具は年初にまとめて親が分担して買う

 体育や音楽は担任が教えない

 カフェテリアでアイスも食べられる

アメリカと日本の小学校、同じ小学校でもいろいろと違うのね、と来てみて勉強になりました。

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