複数のスポーツをやる方が良いのか否か?

アメリカでは「スポーツの掛け持ち」が普通です。サッカーと野球を両方やる子、アメフトと野球とバスケ…と3種類やる子など普通にいますが、これを可能にするのが「スポーツのシーズン制」。春・夏・秋・冬とスポーツごとにシーズンが分かれていて、そのシーズンになると参加者を集めてリーグが開催されます。高校生でもアメフトの花形選手でありながら野球でもピッチャーなどというスポーツ万能選手がいますね。我が家の近くのロサンゼルスの高校のスポーツシーズンはこんな感じに分かれています↓

春:野球、ゴルフ(男子)、ラクロス(男子・女子)、ソフトボール、水泳、テニス(男子)、陸上、バレーボール(男子)

秋:クロスカントリー、アメフト、ゴルフ(女子)、テニス(女子)、バレーボール(女子)、水球(男子)

冬:バスケ、ゴルフ(女子)、サッカー(男子・女子)、サーフィン、水球(女子)、レスリング

年間:チア、ダンス等

高校には1軍に相当するバーシティチームと2軍のジュニアバーシティがあります。バーシティは校内のスターチームというわけです。バーシティに入れる実力をつけることがスポーツをする高校生には大きな目標となっています。小学生の頃は3つも4つもスポーツをかけもちし、中学・高校と進むにつれて徐々に数を絞っていきます。高校でも複数のスポーツをプレイする子がいますが、忙しくなる勉強に加えてマルチスポーツでしかもバーシティに入るのは大変です。それゆえにそれが出来る子は高い評価を受けられるというわけです。

マルチスポーツ派のアメリカに対して、日本はまだまだ一つのスポーツに集中するケースが多いですね。

どちらがいいのか?と一概には言えませんが・・・

マルチスポーツのメリットは確かに大きいと感じます。今やMLBで活躍する大谷選手や前田健太選手が小学生のころに水泳をやっていたとか、根尾選手はスキーもすごかったとかいう話題が出てきて、日本でもマルチスポーツが見直されていると思います。水泳と野球のように肩回りのしなやかな筋肉を作ることがピッチャーにも役立つと言われれば「なるほど」と思いますが、そのように一見つながりがなさそうなスポーツであっても、違う体の部位・筋肉を使うことで、総合的に運動能力が向上するのは間違いないでしょう。そのため体格が出来上がってくる15歳以降の伸びしろが大きいといわれています。

ただデメリットとして「技術面の上達が遅れること」があると思います。

スポーツの上達には反復練習が欠かせません。春だけ野球をするよりも夏も秋も冬も練習をした方がもちろん「技術的には早く」向上するでしょう。逆にマルチスポーツをすれば技術の習得が遅れるのは仕方のないこと。ここが皆さん悩みどころだと思います。私も(女ですが)自分が野球をやっていたので、野球の技術の習得の仕方はある程度分かります。分かるがゆえに次はこれ次はこれと技術の習得を重視して、時間を割きたくなってしまいます。でも、今後もずっと子供がやりたいと思うスポーツが野球とは限りませんし、ケガのリスクもバーンアウト(燃え尽き症候群)のリスクも決して避けられませんし、コーチとそりが合わなくてどうしようもなくなることだってあります。今は想像できなくても結構起こりうるリスクです。ですから、3つ4つは無理にしても2つは並行してやった方がいいと私は考えています。

そんなわけで、小学生の息子は野球、テニス、スイミング、セーリングをやっています。

親が熱くなってしまうスポーツが野球。一番練習量が多く年間通してやってしまいます(笑)。次がテニス。主人も私もたしなむ程度にはプレイするので、家族で楽しめればいいね、という気持ちで週1回1時間レッスンを受けている程度です。親の気合があまり入っていないので(=ほめる場面が多い)、楽しんでやっています(笑)。楽しくやる、これが実は一番大事な要素なんですよね。

最近はテニスのトーナメントにも出場するようになりました。数カ月前に初めて出たテニストーナメントで運よく優勝した息子。昨日2回目のテニストーナメントにエントリーして、また優勝できました♪ 小学生ではトーナメントに出場する子がまだ少ないのです。

子供のトーナメントでも、こんなに立派なトロフィーをもらって大喜びの息子。

実は昨日のテニストーナメント、前日に「出たくない」と言い出した息子。理由を聞くと「負けるの嫌だから」と。

負けず嫌いはスポーツをするうえで大事な要素ですが、負けるのが嫌だからやらないというのは絶対にNG。負けず嫌いがネガティブな方向に働いてしまう悪い傾向で、これはすべてに通じてしまうこと。負けるのが嫌だからと何事にも挑戦しなくなってしまいます。

ここはしっかり話しておかなければ!と「負けたって勝ったって関係ない。自分が出来ることを精いっぱいやること、何かを学ぶことが大事なの」と母子の話し合いをし、息子も理解した様子。

そしてトーナメント当日。初戦で対戦した相手の子、いきなりサーブがめちゃくちゃ早かった…!

私は「負けるかな」と思いました。でも勝ち負けではなく「こんなに早いサーブが打てる子がいる」ことを知ったことが一つの学びで、次は自分も打てるように頑張りたいと思ってくれたら試合した意味があったというもの、いい経験だと思いながら見ていました。ところがこのサーブのすごいR君、試合後半から乱れ始め、対して息子は最後まで乱れずにプレイが出来たため、終わってみれば7-4で勝利という結果。

コートから息をはずませて出てきた息子。たまたま勝ったけど、勝った負けたが問題ではないよ!と強調し、

・鋭いサーブを打てるように練習する目標が出来たこと

・前回できなかったストロークをしっかり振りぬくことが今日はできたこと

・最後まで乱れずにプレイすることがどれだけ大事か学んだこと

と、たった1日のトーナメントでたくさんの学びがありました。

チームスポーツの野球、個人スポーツのテニス、それぞれに違う学びがあり、それぞれに違う運動能力が鍛えられるので、どれも長く続けられたらきっと人生豊かになるでしょう。

が…実は野球とテニス、どちらも春スポーツなんですよね~💦 高校で掛け持ちをするのは試合日程的に難しいので、もしテニスを続けるなら校外トーナメントに出るしかないのかしら?と思っています。スイミングも細く長く、セーリングは夏に、そしてほかにもやりたいスポーツが出てきたら…日程調整大変だけど、Let’s try!の精神で、マルチスポーツを続けます。

たかがスポーツ、されどスポーツ、スポーツって面白い!

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